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6月の読書記録:6冊

吾輩はポンコツである。

 

日々時間に追われているせいで、もう7月も終わろうというのに、ようやく6月の読書記録を書いているという状態である。

仕事(出張)や資格の勉強があるため、今月は6冊しか読めなかった。

これから10月くらいまではあまり読書ができない期間になりそうだ。

しかし、無知な吾輩にとっては、「読書」を通して未知の体験ができたり、吾輩が話すことができるはずもない人の考えに簡単に触れることができる貴重で楽しい機会なので、これからもスキマ時間を見つけて少しずつ読んでいこうと思う。

 

 

というわけで、早速6月に読んだ本を振り返っていこう👍

 

1冊目:『現代語訳 理趣経

 

【ひとこと感想】

真言宗の「空海」と、天台宗の「最澄」が仲違いをするきっかけとなった経典と言われているのがこの『理趣経』である。
しかもこの経典の内容は、仏教ではタブー視されている男女の性愛や性の快楽についてが、大胆に肯定されているのだ。
それだけでも自分にとっては大変興味をそそられるのであるが、実際に読んでみると内容はかなりスケールが大きく、自分もこの経典のように器の大きな男になりたいとしみじみ思うのであった。

 

 

2冊目:『What's Next? 終わりなき未踏への挑戦』

 
【ひとこと感想】
普通の山登りではつまらない。誰かの敷いたレールの上なんてごめんだぜ!という感じの人がたどり着いた領域の話。

youtu.be


この動画を見て、平出さんに興味が湧き、「この人のことをもっと知りたい!」と感じて探したらこの本が見つかった。
死と隣り合わせでありながら、許容できるリスクを見誤らないように最大限準備し、時には山頂を目前にしても撤退する勇気を持つことなど、自分の生活とは環境が違いすぎて新鮮な学びが多かった一冊。
本の中に動画が見れるQRコードが随所に埋め込まれているので、シビアな山登りの様子や絶景を見ることができるのも有り難かった。

 

3冊目:『考えすぎない練習』

 

【ひとこと感想】

人生のこと、自分のキャリアのこと、この先の仕事のこと、など、色々と考えることが多かったので手にとってみた一冊。
内容は「仏教」の教えと通じるものがあり、考えすぎることで「不安」や「悩み」、「後悔」などのループから抜け出せることを教えてくれる。
このあたりも輪廻のループから抜け出して解脱を目指す仏教と通じるものを感じる。

 

 

4冊目:『人的資本経営  まるわかり』

 
【ひとこと感想】
上場企業の開示義務が適用され話題沸騰の「人的資本経営」について学びたくて読んだ一冊。
少なくとも吾輩のようなポンコツ社員ではなく、会社の経営に関わる人が知っておかなければならない内容。
これから従業員をただ「働かせている」会社には今後人材は集まらなくなっていくことが容易に予測できた。

ちなみに「人的資本経営」とは、企業が従業員の知識、スキル、経験、モチベーションなどの「人的資本」を重視し、それを最大限に活用して企業価値を高める経営戦略だ。

具体的には、企業には以下のようなポイントが求められる👇

1. 従業員の育成: 従業員がスキルや知識を向上させるための研修や教育プログラムを提供し、成長の機会を提供する。

2. 適切な評価と報酬: 従業員の成果や能力を公正に評価し、それに応じた報酬を提供することでモチベーションを高める。

3. 働きやすい環境の整備: フレキシブルな勤務時間やリモートワークの導入など、従業員が働きやすい環境を整えることで、生産性を向上させる。

4. キャリアパスの提供: 従業員が長期的に成長できるキャリアパスを示し、自身の将来に希望を持たせることで、企業へのロイヤリティを高める。

5. 健康管理と福利厚生: 健康管理や福利厚生の充実を図り、従業員が心身ともに健康で働けるようにサポートする。

 

全て吾輩が求めていることだらけだ。

人的資本経営の目的は、従業員の能力を最大限に引き出すことで企業全体の競争力を高めることにある。

“従業員一人ひとりの成長が企業の成長につながる”という考え方に基づいており、長期的な視点での経営が求められる。

なので、経営が苦しく目先の利益を追わざるを得ない企業は、今後ますます人材も集まらなくなり厳しい環境に置かれることになるだろう。

 

 

5冊目:『黄色い家』

 

【ひとこと感想】

前から気になっていた本。

十七歳の夏、親もとを出て「黄色い家」に集った少女たちは、生きていくためにカード犯罪の出し子というシノギに手を染める。危ういバランスで成り立っていた共同生活は、ある女性の死をきっかけに瓦解し……。人はなぜ罪を犯すのか。世界が注目する作家が初めて挑む、圧巻のクライム・サスペンス。

Amazonの商品説明欄より引用

「人はなぜ罪を犯すのか」という問いに対して、この小説では資本主義の暗い部分にフォーカスしている。
一部の人間に富が集中し、その反動として「今日生きるのに精一杯」という人たちが大量に発生してしまう。
明日に命を繋ぐためには社会のルールや常識などに構っていられないだろう、
吾輩だってその立場に置かれたらなりふり構っていられないと思う。
そういう意味では上で紹介した『理趣経』が、犯罪なども含めて人の営みとして受容しているのは、人が生きていく上で「仕方のないこと」と割り切っているとも考えられる。
もっともっと「人間」について、また、「お金」について深く知りたいと感じた一冊。

 

 

6冊目:『きみのお金は誰のため: ボスが教えてくれた「お金の謎」と「社会のしくみ」』

 

【ひとこと感想】

『黄色い家』を読み、“お金”というものについて考えたくなって読んだ本。
資本主義の闇の部分も含めて、それでもポジティブな未来を夢見て構成されている。
知らないうちに「お金の奴隷」になってしまいがちな我々に、様々な気づきを与えてくれる一冊。
「格差は広がっているが、生活の質自体の格差は縮まっている」といったような話には、「確かにそうだなぁ」と思わされた。
お金持ちの家にも、吾輩のような“裕福とは程遠い家”にも冷蔵庫もあれば洗濯機もあるし、エアコンもあればテレビもある。
一昔前の富裕層や貴族と一般庶民との生活の質の違いと比べると、確かに不便と感じる差は縮まってきているように思う。
「情報」だってインターネットが普及したおかげで一部の人や組織が独占するものではなく、民主化されてきている。
今後は親の資本力の差によって生まれる「教育格差」などの知能の差に関しても、AIにより民主化されていくだろう。
このように、GoogleやオープンAI など、情報や知識を民主化した企業は今や莫大な富を得ている。
確かに一部の企業や組織に富が集中する構造ではあるが、その分、民主化してくれたツールを活用して個人が努力することで、今の境遇を変える「チャンス(機会)」も昔に比べて民主化されてきているのである。
最終的には、「どのように生きたいか」「どのような人間でありたいか」といったことを明確にすることで、自分や社会にとって有意義なお金の使い方・稼ぎ方・働き方ができるようになるだろう。
究極のところはまずは自分を深掘りするところから始まりそうだ。

 

 

 

今日はここまで。